デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」
9.4.7. 二酸化炭素の生産について
これまでに紹介した二酸化炭素(CO2)供給方法の他にも、述べておかなければならないものがある。
これは発酵作用を利用して、二酸化炭素を水槽に供給する方法だ。二酸化炭素は、水中で砂糖などの添加物を利用してイースト菌が起こす発酵作用の際に生産されるが、この方法には継続性と能力に問題がある。発酵サイクル1回分の二酸化炭素生産量は測定することができず、さらに純粋な二酸化炭素が得られることは稀である。
しかし、この方法はとても興味深い。上で述べた問題に十分に注意すれば、安価なコストなどの点から初心者が選択肢の中に入れることができる方法である。
また以前から取り上げられる二酸化炭素供給の方法に、炭酸を含むミネラルウォーターを水槽内に添加するというものがあるが、これは勧められない。断続的に行う必要がある二酸化炭素の供給が、この方法では困難だからだ。さらに、量の差こそあれミネラルウォーターに必ず含まれる塩分が、水槽の水質を制御不能な状態にまで悪化させてしまう。
ここで、大理石と塩酸を使って二酸化炭素を取り出すという実験を思い出す人もいるかもしれない。しかしいくら安価な方法であっても、塩酸という危険物を使用するということは、熱帯魚飼育の研究にとって非常に大きな悪影響を及ぼす。
扱いやすく再充填可能なCO2ボンベは
長期にわたる継続的な二酸化炭素供給の必需品である。
左:Dupla CO2 Depot500
右:Dupla CO2 Depot2000 ※共に日本未発売
CO2ボンベに接続してボンベ内の二酸化炭素の圧力を
安全なレベルまで下げるためのレギュレーター。
左:Dupla CO2 Fitting Delta
中:Dupla CO2 Fitting Alpha
右:Dupla CO2 Armatur Pro ※日本未発売
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