氷原に包まれた謎...
かわいいかわいいシロクマさんは、山岳地帯や森林に生息する普通のクロクマさんから派生したんじゃないみたいですよ。てっきり北極地方に渡ったヒグマが、長い歳月を経て、進化の過程で厳しい自然環境に適応できるように白くなっていったのかと思っていましたが、どうやら真実は違うみたいですね~。
ドイツはフランクフルトの研究チームが、このほど発表した最新のDNA鑑定の結果、ホッキョクグマは、これまで考えられていたよりもグンと歴史が深く、ここ15万年ほどの間にヒグマを祖先として枝分かれしたのではなく、もっと以前の60万年前から存在していたと考えられるとの論文を出してきています。つまり、ホッキョクグマの親の親の親の親...の親はヒグマではなくって、ホッキョクグマとヒグマは完全に別の種になる可能性が高いんだとか。
ちなみにホッキョクグマの起源については、現在も謎が多い最大の理由として、常に氷原で生活してきたため、その祖先が地層に化石として残っていないことが挙げられていますよ。まだまだ人類の知らない、いろんな謎が今後も明らかになってくるのかもしれませんね。
[Science and New York Times]
Photo by Thinkstock/Getty Images
Jamie Condliffe(米版/湯木進悟)