出場登録抹消中の中日朝倉健太投手(27)が、右手の血行障害のため名古屋市内で入院治療していることが14日、わかった。西川球団社長が明かしたもので、検査入院を経て先週末に行った治療は成功したという。順調ならば近日中に退院の見込みだが、1軍復帰が遅れれば先発不足のチームにとって一大事。今後の経過が注目される。

 西川球団社長はこの日、朝倉の出場登録抹消の原因が血行障害であることを明かした。その上で「いい方向に進んでいると聞いている」と話した。

 朝倉は3日阪神戦で35日ぶりに先発。要所を締める持ち味を発揮して、5回を7安打1失点の結果を残した。しかし6日巨人戦前に右手の異常を首脳陣に訴えて登録を抹消された。詳細はチーム方針によって明かされなかったが、翌7日には名古屋市内の病院に検査入院をしていた。十分な診断を受けて、血行障害の治療を受けたとみられる。現在も入院を続けているが、治療は成功したという。

 西川球団社長は「医師の診断では(退院すれば)軽いキャッチボール程度なら再開できるだろうということだった」と口にした。足の血管を腕に移植する手術の選択肢もあり、そうなれば通常で約3カ月の治療期間が必要になっていたが、移植手術は受けていないという。

 3位に低迷するチームの復調には、昨季12勝を挙げた朝倉の早期復活が不可欠になる。現在、同じくローテの軸を期待される中田も2軍調整中で、オレ竜先発陣の台所事情は苦境に陥っている。落合監督は、中2日で吉見が先発して黒星を喫した13日ヤクルト戦後に「うちは先発がいないんだ」と口にしている。

 朝倉の血行障害の治療が完了したとなれば、チームにとって朗報だ。ただ治療後、間もないこともあり、今後について楽観はできない状況。朝倉の復帰が遅れれば、オレ竜の苦境は続くことになる。