騎手は皆、勝負師である。であるからして、非常に血の気が多いのも事実だ。先日の新潟競馬では、こんなこともあった。このレース、逃げると思われていたのはA騎手の騎乗馬。しかしそのA騎手を尻目に、若手のS騎手がバシバシ出ムチを入れ逃げる逃げる。結果、A騎手の騎乗馬は2着。この馬は「前に馬がいると追い掛けてしまう性格」らしく、S騎手に逃げを許したことが勝敗を左右してしまったと言っても過言ではない。ちなみにS騎手の騎乗馬はシンガリ負けを喫している。

するとA騎手、レース後の検量室裏でS騎手にブチ切れた!!
「こらぁ、走らない馬でハナに行くんじゃねぇ、バカ野郎!」
これに対しS騎手も胸グラを掴んで応戦。
「僕は何も悪いことはしてません」
おそらくS騎手としては、そんな気持ちだったのだろう。結局、止めに入った他の騎手に双方取り押さえられ事なきを得たが、テレビに映らない裏の競馬界では、絶え間なくこういった事が起こっているのである。

ほかにも、血の気が多い騎手たちの事件を取り上げると枚挙に暇がない。今回はS騎手が応戦したのだが、もし相手が弱気な騎手だったらどうだろう。おそらく次にA騎手と競馬に乗る際は、ハナを叩くことを控えてしまうに違いない。

ある調教師のブログには、先日札幌で行われたレースについて、こんなことも書かれていた。

「レースは…F騎手が逃げているからか、2、3番手が(手綱を)引っ張って競りかけない。そのまま逃げ切りの展開…」

一部ファンの間では「恫喝逃げ」と呼ばれる戦法。彼が先手を奪った際は、競り掛けにいかない若手騎手も多い。だがギャンブルとしては、それらも含めて「予想」ということになるのだろう。そこは否定できない。

だが残念ながら多くのファンは、こういった裏事情をマスコミから知らされていない。ということは、予想するための情報を十分に持ちえていない、ということになる。そんな状況で馬券を当てろと言われても、どだい無理な話だ。馬券を当てることはファンの最大の喜びであり、それができない状況になってしまっているのではなかろうか。競馬専門ではない我々が、この記事でイニシャルを公開するわけにはいかなかった事情がある。もし競馬マスコミがこういった記事を実名で書けるようになれば、馬券ももっと当たるようになるだろうし、ファンももっと喜んでくれるのではないだろうか。

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