今度の原発事故をアメリカはどう見ているか

放送日: 2011年4月29日(金) 昼12:00~12:30

オバマ大統領は3月30日、新しいエネルギー政策を発表し、空気を汚染しないクリーンエネルギーとして原子力エネルギーを推進していくことを宣言した。スリーマイル島事故の時にエネルギー長官だった米議会核戦略委員会のジェームス・シュレジンジャー委員長は、インタビューのなかで、福島の原発事故は工学的な計算に基づく想定を越えた災害によるもので原子力発電所そのものに問題があったわけではないと述べている。

また原子力エネルギー専門家で全米商工会議所エネルギー委員会のクリストファー・グース副委員長は、住民が被曝しなかったのは事故後の措置がうまくいったからだと述べ、またアメリカは、発電所の使用期限をさらに20年延長して80年にする計画があることを明らかにした。アメリカは今度の事故が原子力産業にとっての致命的な構造上および理論上の欠陥にもとずくものではないと判断し、原子力エネルギーを推進することに決めた。アメリカは、建設許可を出したジョージアとサウスかロライア、およびメリーランド州の5つの原子力発電所を予定どおり建設する。

出演

米議会核戦略委員会委員長 ジェームス・シュレジンジャー
全米商工会議所エネルギー委員会副委員長 クリストファー・グース

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