エジプト議会選投票率は過去最高の62%、「ファラオ以来」

エジプト議会選投票率は過去最高の62%、「ファラオ以来」
 12月2日、エジプトの選挙管理委員会は人民議会選挙の第1回投票について、投票率が過去最高の62%に達したと発表した。写真は選挙管理委員会のイブラヒム委員長(2011年 ロイター/Esam Al-Fetori)
[カイロ 2日 ロイター] エジプトの選挙管理委員会は2日、11月28─29日に投票が行われた人民議会選挙の第1回投票について、投票率が過去最高の62%に達したと発表した。
選挙管理委員会のイブラヒム委員長は、「(古代エジプト王の)ファラオの時代以来、最も高い投票率だった」と指摘。不正選挙が行われていたムバラク政権時の投票率を大きく上回ったと述べた。第1回投票では有権者1360万人のうち830万人が投票したという。投票は来年1月まで3回に分けて行われる。
イブラヒム委員長は、議席が確定したのは小選挙区56議席のうち4議席のみで、大半が5日の決選投票に進むと発表。比例代表分の各党の獲得議席数については明らかにしなかった。
同委員長は投票結果について、「(反政府デモで死亡した)殉教者の血が、自由、社会正義、法の支配の木に水を与え、われわれは今その成果を得ようとしている」と述べ、2月にムバラク政権を崩壊させたデモで犠牲になった850人以上に敬意を表した。
カイロでは第1回投票前の10日間に、暫定統治を続ける軍最高評議会に抗議するデモ隊と警官隊の衝突が発生し、計42人が死亡。タハリール広場では2日に市民らが集まり、衝突での死亡者を追悼した。
人民議会選では、穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」が多くの議席を獲得すると予想されているほか、イスラム保守派のサラフ主義「ヌール党」も得票を伸ばすとみられている。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab