「出雲駅伝」中止検討 国学院大・前田監督、箱根、全日本も「もしものことは覚悟」

[ 2020年7月22日 12:44 ]

国学院大学・前田監督
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 今年10月11日に島根県出雲市で開催予定の第32回出雲全日本大学選抜駅伝が新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止を検討していることが22日、分かった。長岡秀人出雲市長が27日に開かれる定例会見で開催可否について発表する予定。全日本、箱根と合わせた「大学三大駅伝」の初戦にあたる同大会が中止となるのは14年の台風による中止以来、2度目となる。前回大会では国学院大が初優勝を飾っていた。

 関係者によると、新型コロナウイルス感染者数が再拡大していることやボランティアの確保が難しいことなどを踏まえて中止の検討に入ったという。出雲市の担当者は「日本陸連のガイダンスを参考に内容について日本学生連合側と協議をしている段階」とした上で「ボランティアなどのこともあり中止を含めた検討はしている」と話した。

 前回大会で初優勝を果たした国学院大の前田康弘監督は取材に「もちろん学生は出雲からいくつもりですが、最終的には自治体の判断を尊重したい。ただ、4年生のことを考える開催についても検討して欲しい」と苦しい胸の内を明かした。

 国学院大は出雲駅伝初優勝をきっかけに昨年の全日本大学駅伝で7位、今年の箱根駅伝は3位と大躍進を遂げただけに「うちは出雲を勝ったことで上も見えるようになりました。駅伝は何回も走ることはできないし、若い選手の経験値を考えたら大事な大会です」と今後の強化への影響を語る。

 出雲駅伝だけではなく、東日本女子駅伝や上尾ハーフマラソンなどロードレースの中止発表が相次いでいる。前田監督は「箱根、全日本が中止といわれたわけではないが、もしものことは覚悟している」と話した。

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2020年7月22日のニュース