首相、性教育教材「問題だ」 参院委答弁で批判 (朝日新聞) - goo ニュース
昨日たまたまNHKで見ていたのだが、
>自民党の山谷えり子氏が性行為を図解で示した教材などを例に認識をただした。小泉首相は「初めて見たが、ちょっとひどい。問題だ。こんな教育は私は子どものころ受けたことはない」と述べ、行き過ぎだとの認識を示した。
私は現物を見ていないが、国会でのやりとりによると、小学3年生の教材で、「ペニス」や「バギナ」などの言葉が出てきて、セックスの様子を図解で示すようなものがあるとのこと。まあここまではさすがに新聞では書けなかったであろう。
やりとりで気になったのは、山谷議員も小泉首相も、「ここまで教えていいんでしょうか(山谷)」「ひどいですね。ここまで教える必要があるのか。教育のあり方を考えてほしい(小泉)」などと、印象論に終始していた点だ。国会の審議なのだから、これからの政策方針になりうるように、山谷氏(または自民党)なりの「性教育方針」や、政府や小泉首相、または中山文科相なりの「性教育方針」を具体的に戦わせるべきだ。国会は立法機関なのだから、「政策を作る重要な場の一つだ」という認識をもっと持つべきだろう。
当ブログでも、昨年12/7に書いたように、
http://blog.goo.ne.jp/shirakawayofune001/e/ae57b9da8d754e2cc073149e2197d076
旭川医大の調査(北海道が対象というわけではない)では、セックスしたことのある高校生の、なんと1割が性病にかかっている(かかったことがある、ではない!)わけで、国会でせっかくこのような質問をするのであれば、どのような対策を取ればこのような事態を沈静化できるのかをもっと突っ込んで議論すべきだろう。
そのときの朝日の記事も貼っておく(私が読んだのは読売だが)。
http://www.asahi.com/health/medical/TKY200412040284.html
ちなみに、エイズ感染者も、先進国の中では日本だけが増加している。これも、曖昧な性教育方針が原因の一つとも考えられる。
私は、小3か小4の段階で、このくらい明確な形でセックスと受精、出産、さらには性感染症の初歩的な話までしておくことは必要だと考えている。なぜなら、小4後半から小5くらいになると、男女間の性差が目に見えるようになり、それに伴い性欲も出てくるわけで、そうなってから性教育をしても、子供にはまず「エロい話」というフィルターがかかってしまい、効果が出にくくなるからだ。最悪の場合、知識がないせいで、小学生が性犯罪の犠牲になる、という可能性さえある。
性教育については、「寝た子を起こすな」という言葉がよく使われる。性について興味のない子に対し、性教育によって興味を喚起すべきではない。そういう指導のせいで、子どもたちがセックスをしまくったらどうするんだ!という意味だが、それも含めての性教育、となぜ考えられないのであろう。山谷議員も「性教育=フリーセックス推奨」という前提で質問をしていたが、明確に「セックスはこのくらい大きな責任のかかることなのだから、フリーセックスという考え方に踊らされるなよ」という指導をすればいい話だ。具体的に年齢制限をかける、というものでもいいだろう。実際に条例レベルでは、何歳以上の人は何歳以下の人とセックスしてはならない、という旨のものができているわけだから。未成年同士のセックスも、ある程度の制限をかけるのに何を躊躇することがあるのだろうか。
ただ、今の教育現場では、
「男女ごとに出席番号を付けるのは男女差別につながるので不適切だ」
「男子トイレは黒か青、女子トイレは赤という色分けは、男女区別、ひいては差別につながるので不適切だ」
という指導が「普通」のようである。これが事実だとすると…現場では、性教育以前に、ジェンダーについての方針が混乱しているから、性教育についても安定的な方針が定まっていない、と推測できそうだ。しょーもないことをぐだぐだ議論している間にも、性感染症についての知識がないまま、多くの子どもたちが、性感染症にかかったり、それが元で不妊症などの生殖障害を被ることになる。最悪の場合はエイズだ。学校の先生たちは、鼎の軽重がわかっていないのではないか?国会も現場も、性教育については大甘な認識しかないことがわかった一件であった。
昨日たまたまNHKで見ていたのだが、
>自民党の山谷えり子氏が性行為を図解で示した教材などを例に認識をただした。小泉首相は「初めて見たが、ちょっとひどい。問題だ。こんな教育は私は子どものころ受けたことはない」と述べ、行き過ぎだとの認識を示した。
私は現物を見ていないが、国会でのやりとりによると、小学3年生の教材で、「ペニス」や「バギナ」などの言葉が出てきて、セックスの様子を図解で示すようなものがあるとのこと。まあここまではさすがに新聞では書けなかったであろう。
やりとりで気になったのは、山谷議員も小泉首相も、「ここまで教えていいんでしょうか(山谷)」「ひどいですね。ここまで教える必要があるのか。教育のあり方を考えてほしい(小泉)」などと、印象論に終始していた点だ。国会の審議なのだから、これからの政策方針になりうるように、山谷氏(または自民党)なりの「性教育方針」や、政府や小泉首相、または中山文科相なりの「性教育方針」を具体的に戦わせるべきだ。国会は立法機関なのだから、「政策を作る重要な場の一つだ」という認識をもっと持つべきだろう。
当ブログでも、昨年12/7に書いたように、
http://blog.goo.ne.jp/shirakawayofune001/e/ae57b9da8d754e2cc073149e2197d076
旭川医大の調査(北海道が対象というわけではない)では、セックスしたことのある高校生の、なんと1割が性病にかかっている(かかったことがある、ではない!)わけで、国会でせっかくこのような質問をするのであれば、どのような対策を取ればこのような事態を沈静化できるのかをもっと突っ込んで議論すべきだろう。
そのときの朝日の記事も貼っておく(私が読んだのは読売だが)。
http://www.asahi.com/health/medical/TKY200412040284.html
ちなみに、エイズ感染者も、先進国の中では日本だけが増加している。これも、曖昧な性教育方針が原因の一つとも考えられる。
私は、小3か小4の段階で、このくらい明確な形でセックスと受精、出産、さらには性感染症の初歩的な話までしておくことは必要だと考えている。なぜなら、小4後半から小5くらいになると、男女間の性差が目に見えるようになり、それに伴い性欲も出てくるわけで、そうなってから性教育をしても、子供にはまず「エロい話」というフィルターがかかってしまい、効果が出にくくなるからだ。最悪の場合、知識がないせいで、小学生が性犯罪の犠牲になる、という可能性さえある。
性教育については、「寝た子を起こすな」という言葉がよく使われる。性について興味のない子に対し、性教育によって興味を喚起すべきではない。そういう指導のせいで、子どもたちがセックスをしまくったらどうするんだ!という意味だが、それも含めての性教育、となぜ考えられないのであろう。山谷議員も「性教育=フリーセックス推奨」という前提で質問をしていたが、明確に「セックスはこのくらい大きな責任のかかることなのだから、フリーセックスという考え方に踊らされるなよ」という指導をすればいい話だ。具体的に年齢制限をかける、というものでもいいだろう。実際に条例レベルでは、何歳以上の人は何歳以下の人とセックスしてはならない、という旨のものができているわけだから。未成年同士のセックスも、ある程度の制限をかけるのに何を躊躇することがあるのだろうか。
ただ、今の教育現場では、
「男女ごとに出席番号を付けるのは男女差別につながるので不適切だ」
「男子トイレは黒か青、女子トイレは赤という色分けは、男女区別、ひいては差別につながるので不適切だ」
という指導が「普通」のようである。これが事実だとすると…現場では、性教育以前に、ジェンダーについての方針が混乱しているから、性教育についても安定的な方針が定まっていない、と推測できそうだ。しょーもないことをぐだぐだ議論している間にも、性感染症についての知識がないまま、多くの子どもたちが、性感染症にかかったり、それが元で不妊症などの生殖障害を被ることになる。最悪の場合はエイズだ。学校の先生たちは、鼎の軽重がわかっていないのではないか?国会も現場も、性教育については大甘な認識しかないことがわかった一件であった。
蘭陵王のことをご存知のようで「三島由紀夫と椎名林檎の薫り漂う言論サイト」ということを仰ってるところをみると、ご存知なんですね。
それはそうと、低学年からのおかしな性教育、山谷先生がお母さんたちの声を政治の場に上げてくださった結果、ここまで動いたのですが、どこぞの宗教団体がいうような純潔教育をというのにはちょっと賛成できません。
それに女の子の性教育はある程度あっても男の子となるとタブー視されがちです。これについてもっと考えないといけないように思います。蘭陵王さんとこでそれについてありましたね。URLから入れます。ここを見てる方の多くはご存じないでしょうからご参考まで。これからもよろしくですう。
山谷議員の質問については、「ちょっとひどい」とか「ここまで」とか「どう思いますか?」などの、単なる言いっぱなしで終わっている言葉がほとんどだったので、申し訳ないですが国会議員の質問としては全く評価していません。
私は性教育は第2次性徴が始まる前からやるべきだと思っています。あとはどうやるべきかでしょうね。山谷議員がやり玉に挙げた性教育の授業がどのようなものだったのかも、あの質問からは「こういう教材がある」くらいしかわかりませんでしたし。元記事にも書いたように、どういう背景でそういう性教育になっているのかを調べる必要があるでしょうね。フリーセックス的な価値観を持つ教師の集団がいるかも知れませんし。彼らがそういう個人的な信念を持つのは勝手ですが、子供に教えるラインは議論が必要でしょう。そのためのきっかけとして考えれば、山谷議員の発言は「評価できなくもない」というレベルです。私にとっては。
また蘭陵王さんのところものぞかせていただきます。これからもよろしくお願いします。
>フリーセックス的な価値観を持つ教師の集団がいるかも知れませんし...
私は教職課程で学びましたが教師の経験はありませんのでいろいろ教えて下さい。フリーセックス的な価値観とは、どういうことですか?
また、性教育は性感染症の予防が第一とお考えですか?
山谷議員の発言に言及すれば、私は性教育に限らず、日本の性教育の稚拙さには参っています。教科書問題もそうです。外国の教育を部分的に切り取ってくるからそういう結果になると思うんです。あんなうすっぺらい教科書で断片的にしか教えられないのなら、学習指導要領に「問題解決学習」と書かれていても意味が無いと思います。教科書はもっと詳しくし、そのなかで子どもが学習するポイントを選べるような、そんな参考書のように詳しい大網を築く教科書がなぜできないのでしょうか?すごく疑問に思うのですが。。。まるで日本人は勉強するなと言っているように感じます。
>フリーセックス的な価値観とは、どういうことですか?
私も学校教員ではないので、国会の論戦や自分で調べた範囲での議論になります。山谷議員関係のHP(http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h16/jog352.html)に、以下の部分がありました。
>>国会議員になって最初にぶつかったのが、『思春期のためのラブ&ボディBOOK』という冊子。とんでもない性教育の冊子が百三十万部も印刷されて、中学三年生全員に配られようとしていました。
>>そこには、「中学生ならセックスは当たり前」と、すごく軽い調子で書いてあります。そして、中絶にまで触れていて、日本のお医者さんの技術は安心だと言うのです。
>>次のページはピル、避妊薬のこと。世界保健機関でも、「中学生は絶対飲んではいけない」と言っているものです。それを、「世界の皆が飲んでいる。女の子だけで避妊できるのが最大のメリット」「失敗率は一%」と言ってすすめています。
この記述が正しいならば、中3全員に配布されようとしていた性教育の教科書(または副読本)の内容は、フリーセックス的な価値観を前提にしているように見えます。これは私の推測なのですが、こういう論調になる背景として、「どうせセックスしちゃうんなら、オープンに『みんなセックスってするよね!』という雰囲気を作っていこう」という教師の自信のなさがあるように感じられます。道徳の授業で「人を殺してはいけない」と教えてはいけない(!)ということとシンクロナイズします。
>性教育は性感染症の予防が第一とお考えですか?
熟慮すべき問題だと思うので、安易に断言をするつもりはないのですが、現在の私の直観としては、①「性愛(肉体的愛情も含む愛情)は学校では教えられない(=不可能)」②「性愛ではない愛(純粋にプラトニックな感情)も、学校で『教える』というものにはなりえない(=一つの考え方として『語る』レベル)」という二つの前提があるので、今のところ、性感染症予防のための性教育、という角度から核を構築していくべきだと思っています。
だからといって、単に性感染症の恐怖だけを煽るのではなく、セックスあるいは恋愛一般には「責任」が伴うことを教えるとか、生物的な側面としてのセックスや生殖、出産や育児という「背景教育」もこれに含まれると思います。
これは私も同感です行き過ぎた過激な性教育が逆効果を起こしているのはわかりすぎるくらい国民全体が知ってきました。 教育関係者によると、「はい、みんな一緒に~セックス! セックス!」と小学4年の子どもに大声で連呼させていた教師が都内の私立小学校にいたが、「教師は『いのちの授業』と主張し謝罪しませんでした」という。このことについてこの教師の考えはどうかしている大きな罪をこの教師は犯している将来自分のやってきた性教育が逆効果を興し今以上の生の乱れが出るとどうなるのだろうか子供の性の乱れは性教育が始まってから急激にひどい乱れを起こしているのだ自分の間違いを認めようとしない、頑固に自分の考えたことを強行するこの教師は本当の意味で不適格教師だ。過激な性教育は「保健」や「生活」「道徳」の授業を通して、多い学校で年間約30時間も行われるからビックリだ。その一方、「ゆとり教育」「学校週5日制」で肝心の学科の授業時間が減り、子どもの学力は低下するばかり。教育評論家の尾木直樹氏が言っている。行き過ぎた性教育により時間をいらないところに使いすぎ子供の学力低下も招く。
性教育が始まってから子供が犯罪のに巻き込まれることが多くなり、性教育を受けた世代の少年の性犯罪も急増している。性教育は性犯罪防止にまったく役に立たないばかりか性犯罪防止にも逆効果を起こしているのだ。
ご指摘のような「過剰」な性教育が、どのくらいの割合の小学校で行われているかを調査することから始めるべきでしょう。さらに、本記事でも書いたように、性交や避妊の知識だけを教えるのではなく、セックスに伴う責任について十分に想像させる教育も必須でしょうね。
>性教育を受けた世代の少年の性犯罪も急増している。
このソースはどこでしょうか。やや気になります。これが事実だとしても、性教育の「方法」に依存するところが大きいでしょうね。
私は、現在の性教育がご指摘のようなものであれば賛成するつもりは全くありません。ただ、適切な性教育自体は、第2次性徴が始まる前に絶対に必要だと考えています。またご意見があったらよろしくお願いします。
性教育について議論している中教審の専門部会は14日までに、高校生以下の子どもの性行為を容認すべきではないとする立場に立って性教育の指導をすることで一致した。中教審が子どもの性行為を許容しないとする基本方針を示すのは初めて。
同日の専門部会で示された、審議経過の概要案で明らかになった。文部科学省の学校健康教育課は「性行為を一切禁止するものではないが、性教育をする前提として、性行為を容
認しないことを基本スタンスにしたい」としている。専門部会は、高校卒業時点で身に付けているべき性教育の内容を議論。性行為について「子どもたちは社会的責任が取れない存在で、性感染症を防ぐ観点からも容認すべきではない」とした。
(共同通信) - 7月14日21時8分更新
中教審の出したこの判断は凄く正しいと思う。とどまるところを知らない過激な性教育に早く歯止めをかけるべきです。
日本は今、性教育は過激になりすぎてアメリカやカナダ、欧米諸国を超えています。
海外の学校も多く見てきましたが日本のような性器つきの人形を使い露骨に性教育ではなくてセックス指導をしてる国はどこにもありません。
フリーセックスの国スウェーデンでも日本のようにだん性器の模型から牛乳を精液の変わりに飛ばしたり、生理のときの血を作りナプキンにしみこませて見せる教育は今はしていません。
日本が外国よりも性教育がおくれている避妊対策が遅れているといっているということはいえなくなりました。
避妊指導は外国以上に進みすぎているのというより過激になりすぎている。しかしコンドームの推奨は非常に危険です
今の日本の性教育はどこで間違ったのか大きな暴走を生み出しその結果、犠牲になるのは多くの子供達です。
性教育の暴走は早く阻止しないといけないと思います。
「高校以下の性行為容認せず」の方針には私も賛成です。ただ、性行為とは何かについての説明も、程度の問題はあれ必要になるでしょうね。
そんなわけで具体的な線引きの問題として、小中学生の性教育は議論していかなければならない時期に入るでしょうね。
またご意見があればよろしくお願いします。
このことが中教審で決定しました。性教育が本格的に始まって10年あまりになりますが性教育が始まり高校生の性は急激に乱れて性交体験者は男子は性教育が始まる前の21%から28%女子は驚くなかれ東京都の高校によっては5%からなんと49%となりアメリカの女子高校生を超えています。子供の性の乱れにブレーキをかける意味でこの法案には私は賛成です。過激な性教育、過激なジェンダーフリーに反対の自民党が大勝した衆議院選、自民党に期待しています。
「過激な性教育・ジェンダーフリー教育」の調査が,いよいよ本格化しそうだ。権与党の自民党は,次期総裁の呼び声も高い安倍晋三衆議院議員を座長に「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム」を発足させた。これまでの性教育バッシングの見かけは,一部の国会議員による個別活動だったが,「自民党のヤル気」を感じさせると受け止める向きも少なくない。プロジェクトチームは,これから本格的に,学校教育現場での「不適切事例」の告発と,ホームページ上でのアンケート回答を広く求めている。アンケートは14項目で構成され,国民が見聞した学校教育の実態について回答を求める形式。事実婚や同性婚など「多様な家族観」を教えることも監視・排除を目指す姿勢がうかがえる(編集部)。
●回答を誘導するアンケート
プロジェクトチームが回答を求めるアンケートは,「過激な性教育」「ジェンダーフリー教育」「家庭科教育の問題」の3テーマに分かれ,設問は合計14。それぞれ次の5つの回答選択肢から1つを選ぶ。
「ない」「ないと思われるが,正確には把握していない」「おそらくあると思う」「過去にあったが現在はない」「ある」
ほとんどの設問には,アンケート実施者の主張もしくは回答誘導となる注釈が,セットで加えられている。たとえば,最初の設問「コンドームなど避妊具の使い方実習」に関しては「(全国各地の小学生の父母から悲鳴があがっています)」。
「性交シーン,出産のビデオやアニメ,図解資料などの使用」の注釈は,「(気分が悪くなった子どもたちの声が届いています)」。「男らしさ,女らしさを否定する教育をしているか」の注釈は「(幼稚園,保育園から“ひな祭り”が中止になったという声が全国から届いています)」「性器つき人形などを用いての実習」の注釈は「(東京都が一部調査したところ80の小学校からセックス人形が見つかりました)」。
●WHOが10代のピル服用を禁止?
「ピル(WHOで10代の服用は禁止)の服用をすすめるような教育」の注釈は「(3年前,全国の中学3年生にピルを薦める小冊子130万部が印刷されました)」。
WHOが10代のピル服用を禁止したとは!?
ここで注釈が触れる小冊子は「ラブ&ボディBOOK」(財団法人母子衛生研究会発行)を指す。同冊子のピルに関する記述は「避妊について」のページに,「コンドーム失敗率12%」「殺精子剤 失敗率21%」「ピル 失敗率1%」の見出しとともに次のとおり。
「これは女の子の飲む錠剤。男の子にたよらず,自分で避妊できるのがいちばんのメリットだね。成分は……(略)。きちんと飲めば避妊効果バツグン。10代でも使えるよ。ただし性感染症の予防のために,コンドームはやっぱり必要なんだ」(23ページ)。この文章は「ピルを薦めている」というより,説明しているだけと受け止めるのがふつうの理解だろう。ちなみに本冊子が「回収騒ぎ」を起こした致命傷は,ピルの失敗率を「1%」としたことにあるとも言われる。つまりピルの失敗率は「2~3%」とする研究データが多く,冊子はピルをえこひいきしていると叩かれた。それ以上に怖いのはピルの副作用について一切触れていなかったことによるピルの副作用により体が太り、高血圧や心臓疾患の元になる(体重が1kg増えると血管は3km以上伸びないとといけなくなる)発がん性もわかり今ピルは大騒ぎの薬になっている。
「中絶の勧めともいえるような表現や性の自己決定権を教える」の注釈は「(3年前,“日本では中絶が許されている”という記述の小冊子が全国の中学3年用に130万部印刷されていました)」。これも「ラブ&ボディBOOK」を指す。その記述は次のとおり。「『いまは産めない』というとき,日本では中絶することが許されている。子宮の中の胎児を器具で外に出すんだ。でも,この方法ができるのは妊娠12週まで……(略)。でも妊娠22週をすぎると法律で中絶は禁止。産むしかなくなっちゃう。……(略)『望まない妊娠』は,とにかく避けないといけないんだね」。中絶手術による後遺症で子供が埋めなくなる体になる恐れについても触れていない中絶は低年齢化するほど子宮が開きにくいので命にもかかわるようになる。
●ジェンダーフリーの自滅「ひな祭り問題」
「ジェンダー,ジェンダーフリー教育という言葉を使っているか」の注釈は「(“子育てはジェンダーフリーで”と書かれた冊子【文部科学省嘱託事業作成】がこの春まで使われていました)」。この注釈は,財団法人日本女性学習財団発行「新子育て支援ー未来を育てる基本のき」を指す。その8ページに「子育て支援者へのメッセージ 子育てはジェンダーフリーで」の項目に,次の解説がある。「大人はいつも自分の価値観を子どもに押し付けがち。従来言われてきた『女らしさ』『男らしさ』に,子どもたちをはめ込もうとしていませんか?『女の子はもっとやさしくなくちゃ…』『男の子なのに女の子に負けちゃだめよ』などの何げない言葉かけの裏には『女(男)はこうあるべき,ああしてはいけない』という自分自身の価値観がはたらいています。『女らしさ』『男らしさ』で子どもを育てるのではなく,その子の自然なありかたを大切に育ててあげること(=ジェンダーフリーの子育て)ーそれが子どものもつ,さまざまな可能性を育むことになるのです」文科省委嘱事業で作られた冊子としては,脇が甘い表現だ。発行者の甘さ,あるいは主張の生硬さは他のページに色濃い。「子どもたちはこんなふうに育っている!?」の項目には,「無意識のうちに,子どもたちに『女らしさ』や『男らしさ』を押しつけるような子育てをしていませんか? ふり返ってみましょう」として,女の子に「ひな祭り」,男の子に「鯉のぼりと武者人形」などを例示している(4ページ)。これがジェンダーフリーの命取りになったような,恰好の攻撃材料になった。いわく「ジェンダーフリーは,日本の伝統文化を破壊する!」。アンケートの最後は「家庭科教育の問題について」。そこには注釈はなく,次の3つの設問が用意されている。これまでの家庭のかたちを否定,軽視し,現行法から除外される婚姻形態(事実婚や同性婚)など多様な家族観を教えている 非婚の母,シングルマザーなど,その生き方を推奨するような表現をしている 離婚の勧めともとりかねない内容を教えている本アンケートへの回答を今後求めていく。
自民党実態調査プロジェクトチームは,この集計結果から,「エビデンス」を作り上げ,性教育の調査をさらに強めていきそうだ