『スーサイド・スクワッド』(16)に登場し、ポップでクレイジーな存在感が絶大な人気を呼んだハーレイ・クイン。ジョーカーの恋人だった彼女が主役のスピンオフ作品が、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』だ。演じるマーゴット・ロビーはプロデューサーも務め、『スーサイド・スクワッド』では掘り下げきれなかったハーレイのキャラクターにフォーカス。キャラの立った仲間たちを加えて、ハーレイ視点の鮮やかな女性のエンパワーメント映画を誕生させた。
監督のキャシー・ヤン、脚本のクリスティーナ・ホドソンも女性、しかもDCエクステンデッド・ユニバース作品ながら、妥協ない表現を目指したR指定作品という意欲的なアプローチで、マーゴットはハーレイ・クインをパワー全開で快演。「ハーレイは生まれつき予測不能。だからどんな状況にどう反応するか、なんでもあり。俳優にとって贈り物みたいな役」と演じ甲斐を語っている。「ハーレイの性格のベストな部分は、女性のグループの中で発揮されると思った」とも。
ジョーカーと破局し、束縛を解かれてより自由になったハーレイが、悪の組織から狙われるスリの少女カサンドラを守ることになり、人種も年齢もさまざまな女性キャラたちと暴れまくるストーリーが痛快だ。ファッションも前作からさらに弾けている。
ゴールドのジャンプスーツ、色とりどりのテープをフリンジ状に使ったジャケットにマリリン・モンローへのオマージュのピンクのドレスなど、どれもカラフルでキラキラ。ヴィランでありながら優しさを持ち、かといって決して善そのものにはならないハーレイの“アンチヒーロー”キャラが、明るくポジティブに気分を上げてくれる。
Vol1. ヒース・レジャーが『ダークナイト』で演じた“悪のカリスマ”、ジョーカー。
Vol2. 美しき悪のヒロイン、マレフィセントになりきったアンジェリーナ・ジョリー。
Vol3. エズラ・ミラーが熱演! 『ファンタスティック・ビースト』の謎多きクリーデンス。
Vol4. 亡き父の故郷でブラックパンサーに挑む、エリック・キルモンガー。
Vol.5 トム・ヒドルストンの当たり役、ロキは嘘や裏切りでアベンジャーズを翻弄。
Vol.6 ダース・ベイダーを継承し、赤い十字のライトセーバーを操るカイロ・レン。
Text: Yuki Tominaga