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林業NPOで活動する理由。みなさんも一緒に活動してみませんか

夕方にテレビをつけると、トランプ大統領がゴルフしたり、大相撲でトロフィーを渡してその杯がとても豪華だといった報道を目にしました。

家族のご飯を作りながら、昼からビールを飲んで、ボケーっと過ごしていたボクは、モヤモヤとした気持ちでそれを見ていました。

それは、蛇口をひねって出てくる水と、その源流にある森林をターゲットにした法律が今週にも国会で成立しようとしているからでした。国民の森林ともいえる「国有林」を企業が伐採しやすくなる法案(国有林野管理経営法改正案)が成立する寸前なのでした。

「国有林」なんてあったの?と聞かれるほどマイナーな世界かもしれませんが、知っている人がいないからこそ、問題を把握して指摘する人が少ない。限られた専門家の間で、制度が作られるのが

おかしな法案だなと思い、研究者にも声をかけて知恵を貸してもらい、それに対して提言や声明を作り、国会議員をまわったり、メディアの勉強会を開いたり、仲間を集めたりしてきました。賛同者は200人を超えました。

ここまで活動してきて、生まれた結論は、森林で仕事をして、山間地で暮らす人たちをいかに作っていけるのか、ということでした。

2014年から林業のNPO(自伐型林業推進協会)を作っていて、賛同してくれる林業者や、田舎でライフスタイルをつくりたい同世代の友人、面白がって発信してくれるメディア仲間などとともにそのNPOを運営してきました(記事トップ写真は立ち上げ当時のドキュメンタリー撮影の時代l撮影:越智貴雄)。

わずかな森林を先代から引き継いでいるボクは、NPOができる5年前までは「意欲のない森林所有者」とレッテルを貼られ、何の支援も得られない小規模森林所有者でした。みんなで活動してきたNPOの動きから、“地域によっては”サポートしてもらえるところまでになりました。

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(NPOの仲間たちと、ある年の忘年会の写真)

今ではその「自伐型林業」に対する理解が広がり、50以上の自治体が支援に乗り出し、2,500人以上が自分の活動フィールドを確保して仕事をし始めるまでになりました。教科書(農業と環境)にも「自伐型林業」というページが作られ、一度は消滅しかけた小規模林業が復活の兆しを見せています。Googleのような企業がサポートしてくれたり、メディアも面白がって、NHKも30分番組で取り上げてくれました。

(↓NHKの番組の一部↓)

2,500人というのは、けっこうすごい数でして。というのも、林業者は1960年代に50万人以上いたのにずーっと減り続けて、今は10分の1の、5万人を下回ってしまいました。90パーセントが消えてしまうような斜陽産業で、高学歴の官僚や政治家がどれほど努力して予算をつぎ込んでもできなかったことを、補助も受けられないような小さなNPOが想いを持った人たちの力でやっているのです。

NPOの活動は広がり、もちろんボク一人では出来ず、最近は学生の力も借り、家族を巻き込んで取り組むほどになっています。まだまだ活動が足りないぐらいです。

とはいえ独自採算で動けるほどの儲けもないので、ボクとしては必要と思う人たちがみんなでお金を出し合いながら運営していきたい気持ちが強くあり、寄付を募り始めてみました。始める前から、「寄付なんて集まるわけがない」と笑われてましたが、毎月1,000円の「マンスリー寄付」に5人が名乗り出てくれました。

(↓寄付でできる、やりたい事業はこんなにたくさんある↓)

https://zibatsu.jp/donate/zibatsu-donation

こういう寄付があって、ボクや事務局スタッフが各地を回ったり、メディアへの情報提供をしたり、もちろん国会対応もできるようになります。

今週は、明日が国会議員にレクチャーして、水曜は東日本大震災から林業を始めたグループの総会で気仙沼に行き、週末は寄付ページにも書いてある林業者育成の学校(自伐型林業塾)を開く準備で高知に行く予定です。

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(東日本大震災のあとに気仙沼に移住して林業を始めた仲間たち)

ボクらの住む町の源流にある森を豊かにする。豊かな森林を守る人を育てる。そんな活動を一緒にしてみませんか。

↓サポーター会員は無料です

https://zibatsu.jp/join/




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