66歳西島美保子が8位入賞 両脚けいれんの逆境にも前のめりで完走
スポーツ報知
◆東京パラリンピック 陸上 女子マラソン(視覚障害T12)(5日、国立競技場発着)
今大会の日本選手団最年長66歳の西島美保子(JBMA)が8位入賞を果たした。
序盤は8~10番手当たりを走っていたが、30キロを過ぎて両脚がけいれん。何度も止まった。競技場のマラソンゲートに着いた時にはフェンスに手をつき脚を伸ばす場面も。「涼しかったし、コンディションも悪くなかった。でも、左右の脚が交互につり始めて、5~6回は止まった。でも、何とかゴールにたどり着きたかった。競技場に着いた時は『帰って来たんだ』と思いながら『もう少し、もう少し』と思って走った」。伴走者の前を、体を前のめりにしながら走り続けて、8番手でフィニッシュ。競技場では大きな拍手が起きた。
「ゴールが見えた時はうれしかった。つらい練習もあったし、(課題を)克服しながら頑張って来ました」と西島。レース中のアクシデントにはつい、笑ってしまったという。「何が起こるか分からない。ホントに」と今度は安どの笑顔だ。前回の16年リオデジャネイロ大会では、途中棄権の屈辱。今回は何としても完走したかった。6月からコンビを組んだ伴走者2人は「子供のような感じ」というが、「チーム西島として頑張ってきた」と、力を合わせて入賞できたことで改めて感謝。「子供のようにかわいい感じですが」とまたまた笑った。
「2回も走れてよかった。ありがとう」と思いを語ったパラリンピックは「今回で最後にさせていただきたい」と西島。「これからは楽しみながら、いろんな所を走らせていただきます」と目を輝かせていた。