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BofAとJPモルガン、シティの融資が失速-米政府の給付金影響か

  • 米銀大手の株価下落、融資の伸びに不透明感-BofA一時5.2%安
  • 4-6月期は融資の「転換点」-BofAのドノフリオCFO

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の大部分にわたり、銀行大手の業績は好調だった。米政府から給付金を受け取った消費者が債務返済を滞らせなかったことが背景にあるが、ここにきて銀行は二日酔いのようなものを感じている。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)JPモルガン・チェースなど大手銀は今週相次ぎ、給付金によるビジネスへの影響を説明した後、株価が下落した。最初にローンを返済した消費者は再び支出したものの、少なくとも当面は借り入れに動いていない。

  BofAは株価が14日に一時5.2%下落。個人向け銀行部門の貸し付けおよびリースの総額は4-6月(第2四半期)に前年同期比で12%減少し、同行は借り入れ需要の底になる可能性を示唆した。ウェルズ・ファーゴでも同様に、融資の平均残高が同程度減少した。JPモルガンでは貸出総額は1年前から横ばいだったが、消費者向けは減少した。

  政府はパンデミックを乗り越えるために経済や家計に多額の資金を供給。銀行は損失を回避したものの、その後新規ローン需要の鈍化をもたらしている。銀行は市場の乱高下や活発なディールメーキングで他部門の業績が好調ではあるが、融資の不振が利益を圧迫している。

  そうした中で融資が近く伸びる兆候はある。シティグループとJPモルガンの両行では6月の支出急増を受け、 期末のカードローンが1-3月期に比べて増加した。

  BofAのポール・ドノフリオ最高財務責任者(CFO)は、4-6月期が融資の伸びの「転換点」になったと述べ、消費者向けと商業向けの両方で融資事業の増加を予想した。同行のローン残高は前年同期を依然下回るものの、1年ぶりの2四半期連続の増加となった。

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原題:
BofA, JPMorgan and Citi Watch Lending Stall After U.S. Stimulus(抜粋)

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