米生産者物価指数、予想上回る前月比0.7%上昇-6月以来の大幅
Reade Pickert-
コアPPIは前月比0.5%上昇、前年同月比5.4%上昇
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食品とエネルギー、貿易サービスを除くPPIは前月比0.6%上昇
1月の米生産者物価指数(PPI)は予想を上回る大幅上昇となり、根強いインフレ圧力を浮き彫りにした。今後数カ月における追加利上げを後押しする可能性がある。
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振れの大きい食品とエネルギー、貿易サービスを除くPPIは前月比0.6%上昇。0.2%上昇の市場予想を上回り、昨年3月以来の大幅上昇となった。前年同月比では4.5%上昇。
先に発表された1月消費者物価指数(CPI)も、昨年からの積極的な金融引き締めにもかかわらず高いインフレ圧力が続いていることを示した。サプライチェーンの問題が改善し、多くのコモディティー(商品)相場が下げ、財の需要が落ち着く中、PPIは数カ月前から総じて沈静化の傾向にあった。
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しかし、インフレは多くが想定していたよりも定着している様子が明らかになった。今後は労働市場の強さと国際商品価格の動向が、インフレの全体像を左右する鍵となる。
ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのチーフ米国エコノミスト、ルビーラ・ファルキ氏は「PPIがピークを離れたとはいえインフレは高い水準にあり、前月比での変化は12月と反対の方向だった」とリポートで指摘。「こうしたデータは今後も追加利上げの路線継続を促すだろう」と述べた。
1月は財の価格が前月比で1.2%上昇し、これも昨年6月以来の大幅な伸び。また外来医療費が1.4%上昇するなど、サービス価格でも一部主要項目で顕著な上昇があった。自動車小売りやポートフォリオマネジメント、航空サービスの価格も上昇した。
医療ケアなどの一部カテゴリーは、個人消費支出(PCE)の算出に用いられる。1月のPCEは来週24日に発表される。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Producer Prices Exceed Forecast in Biggest Gain Since June(抜粋)