ホラー通信

REPORT イベント

怖い、楽しい、面白い。 “株式会社闇”がおくる新感覚オンラインイベント『心霊配信の夜』体験レポート

2022.02.10 by

この記事は1年以上前に掲載されたものです。

怖すぎる企業サイトや「金縛りVR」など、ホラーとテクノロジーを融合した企画で人気を博す株式会社闇が、同社初となるオンラインイベントを制作。オンラインホラーシアター『心霊配信の夜』のタイトルで2/11~2/28の期間に開催される(現在チケット発売中)。

先行体験に参加した筆者によるレポートをお届けする。お楽しみを奪ってしまうような詳細への言及は避けている。参加しようか迷っている方の後押しになれば幸いだ。

心霊配信×呪いのホームページ×推理ゲーム×ドラマ

『心霊配信の夜』は、様々な楽しみどころと怖さを持ったユニークなイベントだ。スマホなどでは参加できず、PCでのみ参加可能公演時間は約100分と映画一本分ほどのボリュームがあるので、お手洗いなどは開始前に済ませておきたい。

参加者は、案内に従い、“イースターズ”という男女コンビによる生配信番組を視聴する。イースターズは、“見ると死ぬ”とされる呪いのホームページの真相を探るため、その呪いが生まれた民家(すでに廃墟となっている)へと潜入していく。

あなたを含めた視聴者は、チャットで番組に参加することができる。YouTubeのコメント欄をイメージしてもらえば分かりやすいだろう。挨拶や配信者へのツッコミなど気軽に書き込めばいいし、黙って観ていても何も問題はない。もちろん、書き込んだほうが“参加してる感”が味わえて楽しい。時折、視聴者に意見を求める選択式アンケートも行われるので、それに回答するだけでもOKだ。

廃墟への潜入では、明らかに“何か”の存在がカメラに映り込んでくるので、『グレイヴ・エンカウンターズ』や『コンジアム』のようなファウンド・フッテージ・ホラー映画さながらの恐怖を味わえる。リアルタイムで繰り広げられるそれを目撃するのは、たまらない体験だ。怪しいものがお目見えするたびチャット欄が沸き立つのも楽しい。

しかし、ゾワゾワ楽しい廃墟探索だけでは終わらない。イースターズの2人は、現地で呪いのホームページにアクセスすることで、呪いの真相に迫ろうと試みる。しかしそれは、“見ているだけ”だったはずの視聴者をも巻き込む恐ろしい現象へと発展していく。

呪いのホームページには、「はい」か「いいえ」で回答してくれる“コックリさん占い”があり、これが真相に迫るヒントとなる。「ウミガメのスープ」の名でも知られる、水平思考クイズをモチーフにした推理ゲームというわけだ。参加者は質問の作成に協力し、イースターズによる真相究明を後押しする。筆者はこの手のクイズがかなり苦手なのだが、苦手意識のある人や経験のない人でも気軽に参加できる仕組みになっていて、いたく感激した次第だ。余計なプレッシャーを感じずに楽しめるようになっているので、ぜひチャレンジしてみてほしい。

少々余談になるが、一定の世代は、ちょっと古めかしいこの呪いのホームページに見られる、懐かしの個人サイトあるあるに胸がいっぱいになるだろう。世代なら分かる小ネタの数々が心憎い。持ってたなぁ、ホムペ……。

これらに、株式会社闇らしい驚きのホラー演出と、恐ろしいだけではないドラマが加わり、深い余韻を伴って大満足でイベント体験を終えた。

怖がり&一人でもトライしてみて

自宅での体験なので、自分の限界を鑑みながら、細かなところで怖さを調整できるのは大きなメリットだろう。体験に際しては、イヤホンやヘッドフォンを装着し、電気を消して臨むことが推奨されているのだが、ビビリな筆者は、電気を煌々とつけてイヤホンをせずに体験した。ぶっちゃけて言えば、最初はイヤホンをしていたが、じわじわと怖くなってきたのでスピーカーに切り替えた。おかげで、少し余裕を持って臨むことができた。

とはいえ、安全圏である自宅で体験することで、恐怖が真に迫る側面もあり、嫌な汗をかくことも。筆者は一人での参加ではあったが、画面上にはたくさんの参加者がいて賑やかに盛り上がっているので心強さがあった。故に、“一人参加だから怖い”とか、“一人参加だから寂しい”という感覚はあまり無いように思う。「怖がりだけど、誘える友達もいない! でも参加してみたい!」という人は、積極的にチャットに書き込んで、怖さを発散させながらの参加がオススメ。怖さを乗り越え、皆と協力して呪いを解けば、爽やかな余韻を味わえるはずだ。

チケット予約などの詳細は、公式サイトでお確かめを。

オンラインホラーシアター『心霊配信の夜』
https://shinrei-haishin.com/
公演日:2022年2月11日(祝・金)~2月28日(月)(各日3回開催)
通常チケット:2,800円
4人グループチケット:10,000円(一人:2500円×4枚)

キーワード:
最新記事