英イングランドで毎日10万人がコロナ感染、英大学が発表 ロンドンの実効再生産数2.86に

2020年10月30日 11時30分

新型コロナウイルス(NIAID提供)

 【ロンドン=藤沢有哉】英インペリアル・カレッジ・ロンドンは29日、英イングランド地方では、1日当たり10万人弱が新型コロナウイルスに新たに感染しているとの研究結果を発表した。うちロンドンは感染が急拡大している恐れがあり、大規模な都市封鎖(ロックダウン)を見送るジョンソン首相の対策に影響する可能性がある。
 発表によると、25日までの10日間、イングランドの約8万6000人にPCR検査を実施。過去の結果との比較などで、1日当たりの新規感染者を9万6000人と推計した。1人の感染者が平均何人にうつすかを示す指標「実効再生産数」は1・56で、ロンドンに限ると2・86に上った。
 コロナ感染の第2波が深刻化する欧州では、フランスなどが全土的な都市封鎖の再開を決定。だが、経済への打撃などを心配するジョンソン氏は、イングランドでは地域ごとに制限措置を講じている。ただ、今回の研究にかかわったスティーブン・ライリー教授は29日の英BBCラジオで「研究結果は、全域的な措置が真に有益であることを示している」と指摘した。

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