「AmazonGo」はショッピングの革命となるか レジ待ち行列が不要になるスゴイ仕組み

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米国シアトルのアマゾン社内にオープンする「Amazon Go」店舗(写真:The New York Times/アフロ)

アマゾンはしばしば、米国で大きなトレンドを起こすニュースを発表する。12月5日に同社が明らかにした「Amazon Go」は、テクノロジー系に限らず、米国の主要メディアがこぞって取り上げて話題となった。ちなみに2013年12月に発表して話題をさらったのは、ドローンで30分以内に商品を届ける「Prime Air」だった。

YouTubeのオフィシャルビデオが説明するAmazon Goでの新しいショッピング体験はこうだ。顧客はスマートフォンに2次元コードを表示させて、ゲートに読み込ませて入店する。あとは、好みの商品を選んで、手に取ったり、カバンに入れる。必要なものを選び終わったら、そのまま店を出る。以上だ。

ビデオを見るかぎり、商品を手に取った段階で「カートに入った状態」と認識される。もし商品を戻したら、きちんとカートから取り出される。そして店を出ればチェックアウトと見なされ、アマゾンアカウントで決済される。

筆者は米国カリフォルニア州に住んでいる。米国で暮らしていると、スーパーマーケットやドラッグストアでの行列はつきものだ。商品のスキャンと支払いを自分で行うセルフレジもあるが、セルフレジのラインこそ行列が長かったりする。そうしたストレスの共通体験を取り払ってくれる可能性を見せてくれただけで、話題性が高いのだ。

「自動運転」の技術を活用

アマゾンによると、Amazon Goで用いられている技術は、コンピュータビジョン(画像認識)、深層学習アルゴリズム、複数センサーの連携。これを束ねて「Just Walk Out技術」と名付けている。こうした技術はいずれも、テクノロジー業界で注目されているものだ。

アマゾンが指摘するように、自動運転車で用いられている技術と同じでもある。これをショッピングに活用した場合、何ができるか、どんな問題解決ができるか、というアイデアを具現化したのがAmazon Goということになる。

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