数字で検証! BTS(防弾少年団)の何がそんなにすごいのか18
K-POPの枠組みを越え、いまや世界中で大人気のBTS(防弾少年団)。2020年VMAでもスタージを披露し、4部門受賞。米ビルボードチャート1位を獲得するなど勢いが止まらない彼らの偉業を数字でおさらい。
※2018年11月8日→2020年1月27日更新→2020年8月31日更新→2020年9月2日更新→2020年9月24日更新→10月16日更新→2021年7月9日更新
エド・シーランと2度目のコラボとなる新曲「Permission to Dance」をリリース
2019年4月に発売されたアルバム「MAP OF THE SOUL : PERSONA」の収録曲「Make It Right」ぶり、エド・シーランと2度目のコラボとなる新曲「Permission to Dance」をリリース。
エドはアメリカのラジオ「Most Requested Live」でBTSのことを「スーパークール・ガイズ」と称賛した。YouTube配信9時間で3900万視聴超えするなど、また新たな記録を更新すること間違いなし!?
BTS事務所が韓国上場、 時価総額11兆ウォン(約1兆円)に
BTS(防弾少年団)」の所属事務所「ビッグヒットエンターテインメント(Big Hit Entertainment)」が15日、韓国取引所に上場。時価総額は11兆ウォン(約1兆円)となり、韓国企業の時価総額上位30位に。
「第75回国連総会」で特別講演者として2度目の演説
2018年、米ニューヨーク国連本部で開かれたユニセフ青年アジェンダ「Generation Unlimited」の代表演説以来、2度目の国連総会(2020年9月23日)に出席したBTS。冒頭でRMは英語でスピーチ、それに続き他メンバーも韓国語で演説。最後に、「人生は続きます。一緒に生き抜きましょう」というメッセージを世界に伝えた。
K-POP界で初快挙! シングル曲「Dynamite」が米ビルボードのシングルチャートで1位を記録
2020年8月21日に世界同時リリースされたシングル曲「Dynamite」が韓国のアーティストとして初めて、米ビルボードのシングルチャートで1位を記録。韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は1日、「本当にすごい快挙」とコメント。ビルボードのアルバムチャートでは1位を4度獲得してきたけれど、シングル1位はこれが初めて。K-POP界でも初の快挙!
2020 VMAで「ベストポップ賞」をはじめとした計4冠を獲得
2020年2月に発表した4thフルアルバム「MAP OF THE SOUL:7」のタイトル曲「ON」で「ベストポップ(BEST POP)」、「ベストK-POP(BEST K-POP)」、「ベスト振り付け(BEST CHOREOGRAPHY)」、「ベストグループ(BEST GROUP)」の4つの部門でノミネートされ、4つの部門の賞をすべて受賞。「ベストグループ」と「ベストK-POP」は、昨年に続いて2年連続受賞。「ベスト振り付け」部門は、アーティストはもちろん、振り付け創作すべてに与えられる賞で、「ON」の振付を担当したBig Hitエンターテインメントのパフォーマンスディレクターのソン・ソンドゥク、イ・ガホン、イ・ジョンウンらも受賞するなどメンバーはもちろん、彼らに関わるBig Hitエンターテイメントの制作スタッフの勢いも止まらない!
Kポップのアーティストとして史上初グラミー賞2020でパフォーマンス
2020年1月26日現地時間開催のグラミー賞では、Kポップのアーティストとしては史上初めて、同賞の授賞式でパフォーマンス! アトランタ出身の新世代ラッパー、リル・ナズ・Xとコラボで会場を沸かせた。
ビルボード・アルバム・チャート1位を1年で2回獲得
防弾少年団の数字といえば、“1”。韓国国内のチャートでは1位を何度も獲得してきたけれど、今年はとうとうポップスの本場アメリカのチャートに進出。2018年6月に発売したアルバム『LOVE YOURSELF 轉 'Tear'』と9月に発売したアルバム『LOVE YOURSELF 結 'Answer'』が2作連続で米ビルボード・アルバム・チャートの1位を獲得する快挙を達成! 12か月以内にアルバムチャートで2回も1位にランクインしたグループは、2014年のワン・ダイレクション以来初めてということで、世界がどよめいた。1Dの活動休止により空席になっていた「世界一のボーイズバンド」枠に君臨し、老若男女のハートをがっちり掴み続けている。
多才なメンバー7人編成
「BTSって?」なかたのために、メンバーをおさらい。「BigHitエンターテイメント」に所属するJIN(ジン)、SUGA(シュガ)、J-HOPE(ジェイホープ)、RM(アールエム)、JIMIN(ジミン)、V(ヴィ)、JUNG KOOK(ジョングク)の7人。元々アンダーグラウンドで活動していたラッパー、RMの才能を目にしたプロデューサーが「この子のためのグループを作ろう!」と決めたことがきっかけでグループが誕生。そのため、デビュー前はあまり踊らない本格派ヒップホップグループとして活動する予定だったという裏話も。
(写真左から)V、シュガ、ジン、ジョングク、アールエム、ジミン、ジェイホープ
152,112リツイートでギネスを更新
「ビルボード・ミュージック・アワード」のトップソーシャルアーティスト賞を2017年から2年連続で受賞していることにも表される通り、BTSはSNSを駆使して世界中の“ペン”たち(ファンの意味)と積極的に交流。2017年5月までにされた最多リツイート数は15万2,112回で「最もリツイートされた男性グループ」としてギネス記録に登録された。2018年11月現在は30万リツイートを超えることも珍しくない。
(画像)2018年10月には次の世代のリーダーとして「TIME」の表紙を飾った。2017年には同紙が選出する「インターネットで影響力を持つ25人」にも入っている。
テイラー超え! YouTube再生回数4,500万回(24時間で)
今をときめくアーティストの人気指数兼、ファンの熱狂度を表すのが、YouTubeの再生回数。今年、8月に公開された最新リリース曲「IDOL」の24時間の再生回数は、アーティスト史上最多の4500万回を記録。それまでの1位はテイラー・スウィフトの「Look What You Made Me Do」(2017年8月リリース)で4,320万再生。ちなみに、1億回以上再生されているBTSのMVは計15本(2018年11月現在)。さらに、チャンネル「BANGTANTV」の今年の再生回数が10月に25億回を突破。
人気グループの代表としてRMが国連で7分間スピーチ
2018年10月にはミレ二アルズの人気グループの代表として国連にも招待。リーダーのRMが約7分間のスピーチで語った言葉は「自分を話そう(Speak yourself)」。人種や肌の色、性別に囚われず「ありのままの自分」であることの大事さを説くセレブも多い昨今、BTSのセルフコンシャスな姿勢が時代精神にマッチしていることも人気の一因だ。
ライブの総動員数5,000人から80万人のビッググループに!
2013年にデビューしてからは「もも祭り」や「コットン祭り」など地方の祭りにも赴いていたBTS。約1年後に待望の初ライブツアーを実施するものの、3日間のソウル公演で集まった観客は5,000人ほどで、「将来がない」「絶対売れない」などと言われてしまうことに。しかし、デビュー当時の逆境を跳ね返すように、数年をかけてスターへと大成長。2018年の「LOVE YOURSELF」ツアーでは、全世界約80万人を動員予定だ。
(写真)2013年デビューショーケースにて
ワールドツアーの売り上げは約1,000億ウォン!?
ワールドワイドで人気になったBTSは、売上がとにかくケタ違い。今年のワールドツアーのみで稼ぐ売上は約1,000億ウォン(約100億円)と言われており、2018年の予想総売上高は2,300億ウォン(約230億円)。あまりの人気っぷりに、所属事務所「BigHit」の時価総額も1兆ウォン(約1,000億円)に跳躍。韓国だけではなく世界のエンタメ業界に地殻変動を起こす!?と、経済界も興味津々。
ツイッターフォロワー数約1,700万人
ネットを積極的に使ったことが、今のBTSの世界的人気に火をつけるきっかけに。既存のメディアを通さず、直接ファンに語りかけてくるスタイルが「かわいい」「親しみやすい」と親近感に繋がり、ファン層を拡大。現在、BTSメンバーが共同で運営しているツイッターアカウントのフォロワー数は、約1700万人に膨れあがっている。(2018年11月現在)
(画像)無防備な姿が見られるのもツイッタ―ならでは!?
売れない時代は2段ベッドで7人一部屋の寮生活
基本的にデビュー前後数年間はメンバー全員で共同生活をするK-POPアイドルたち。BTSも例外ではなく、初期に住んでいた寮は、なんと7人で一部屋。しかも、2段ベッド。振り向けば、メンバーの寝顔がすぐそこに……という、文字通り距離が超近い状態で生活をしていた。世界的グループとなった現在は、大使館が集まるエリアに佇む、韓国屈指の超高級マンションに7人で住んでいると言われている。
「私」というワードが歌われたのは1,000回以上
アイドルといえば、キュートなラブソングが多い印象だけど、BTSは‘90年代に韓国で一世を風靡した、社会風刺をするアイドル像に挑戦。就職難のため恋愛、結婚、家を持つことなどを諦めなくてはいけない「五放世代(「DOPE」より)」や、お金を無心して親の背骨を曲げる「背筋ブレーカー(「Spine Breaker」より)」など、やや自虐的な流行ワードを織り交ぜつつ、それでもがむしゃらに生き抜く「自分たち」を歌った曲を発表。これまで発表された曲中で「私」というワードが出てくる回数は、1000回にも上る。「恋人」など他人ではなく、「社会にいる自分」もしくは「自分」にフォーカスした歌詞の多さが、歌謡界で異質な存在感を放つことに。
(数字元出典『BTS芸術革命 防弾少年団とドゥールーズの出会い(2018)』韓国語)
集合体で7ではなく700万の魅力!?
韓国国民約5000万人中1000万人近くがソウルに住んでいる状況のなか、BTSは全員がソウル外出身という編成で、たまに訛りがポロッと出てしまうことも。「TC Chandler」が毎年選ぶ「世界でもっともハンサムな顔」1位を獲得したこともあるVからは「農家になりたかった」との発言も。現在は、世界的DJスティーブ・アオキをして「1+1+1+1+1+1+1が7ではなく、700万になった」といわしめるモンスターグループに大変身。地方からソウルに上京した7人組は、世界へと羽ばたいた。
(動画)スティーブ・アオキがリミックスした「MIC Drop」
デザインしたキャラクター「BT21」は約90分で売り切れ
大人気ゆえ、7人が動けば経済も動く。経済価値は1兆ウォン以上(約1000億円以上)と評価されている。コラボした企業の売り上げが、のきなみ上昇するさまは、まさしく「BTS伝説」。韓国でイメージモデルを務めたKB国民銀行では、新規口座を約12万人が開いたそう。メンバーが自らデザインしたキャラクター「BT21」の人気もすさまじく、韓国のドラッグストア「オリーブヤング」では、ローンチ3日目で1日の売り上げが1.5倍アップ。韓国「LINEフレンズ」で、発売後わずか1時間30分でBT21グッズが完売に。ここ日本の同店舗でも、原宿で大行列ができたことは記憶に新しいはず。