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新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を企業や大学などで行う職域接種が12日、始まった。政府が変異株「オミクロン株」対策として重視する3回目の接種は想定よりも遅れており、職域接種で加速につながることが期待されている。
ANAホールディングス(HD)と日本航空は同日、羽田空港内の会議室で始めた。国際線パイロットと客室乗務員が優先的に接種を受けた。全日本空輸の客室乗務員、北山泰子さん(49)は「お客様も安心して乗ることができると思う」と話した。
3回目接種を急ぐ政府は、2回目接種からの間隔を「原則8か月以上」から、高齢者は「6か月」、一般と職域接種は「7か月」に前倒しした。職域接種の開始も当初予定の28日から早めた。職域接種用として2月末までに760万回、3月末までに200万回分のワクチンを配送する予定だ。
週明けから、準備が整った企業が順次始める。野村HDは東京と大阪で16日から接種を開始する。伊藤忠商事は21日までに始める予定で、社員に加えて本社ビルの警備員や、企業内保育所の保育士なども対象とする。楽天グループは従業員と家族に加え、東京都世田谷区、横浜市、川崎市など近隣の住民も対象に計12万回以上の接種を想定している。