2022 robert f kennedy human rights ripple of hope gala
Mike Coppola//Getty Images
メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)、ヘンリー王子(Prince Henry)

Netflixのドキュメンタリー作品「ハリー&メーガン」で王室やロイヤルファミリー、マスコミを激しく批判したヘンリー王子とメーガン妃。王室は沈黙を守っているが、王室関係者やジャーナリストから反論の声が上がっている。中には2人、特に妃に対する嫌悪感を露骨に示す人も。テレビ司会者のジェレミー・クラークソンは第2部が配信された翌日、新聞「サン」にコラムを発表した。クラークソン曰く「メーガンが細胞レベルで嫌いだ」「夜、横になっても眠れず、私は歯を食いしばりながら彼女がイギリス中の街の通りを裸で行進させられ、群衆が『恥を知れ!』と叫びながら彼女に排泄物の塊を投げつける日を夢見た」「私と同じ年代の人はみんな同じように感じている」。ちなみに彼は現在62歳。このコラムには「女性嫌悪だ」と非難が殺到、放送局「BBC」によると6,000以上の苦情が同紙に寄せられたという。クラークソンはその後「裸で行進」のくだりは彼のオリジナルではなくドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のワンシーンから得た想像だとツイートしている。

この作品を巡る騒ぎが拡大する中、イギリスのリシ・スナク首相も発言した。ラトビアを訪問中だった首相は現地のテレビ番組に出演。司会者からクラークソンのコラムについてコメントを求められると「公的な場にいるすべての人にとって言葉は重要だと思う」と答えた。さらにイギリスに人種差別があるかと質問されると首相は「言われていることをいくつか見てきた」。ご存知の通りこの作品で王子と妃は王室内で人種差別が行われていると主張。王子はロイヤルファミリーに「無意識の偏見」があり、それを直そうともしていないと非難している。

new uk prime minister rishi sunak takes office
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チャールズ国王(King Charles)、リシ・スナク(Rishi Sunak)

首相は「イギリスが人種差別の国だとは絶対に思わない。そして我が国初のアジア系イギリス人の首相としてこの発言に重みがあることを望んでいる」「この国、この国の文化や回復力、美しさを誇りに思う」と答えた。さらに「私が今日ここにいるように世界の舞台に出るとき、英国-実際、それは君主制のような機関でもある-を代表することは大変な特権だ」。人種差別を否定、王室を弁護した。

外交中の首相にこのような質問が向けられたことからもイギリスで「ハリー&メーガン」が引き起こした反応の大きさがわかるというもの。年明けにはヘンリー王子の回顧録も出版される。まだまだ騒ぎは続きそう。