間もなく開催されるアカデミー賞授賞式。映画界最高峰の賞であり、世界中の大注目を集めるだけにセレブたちの装いにも気合がみなぎる。とはいえ、その熱意が空回りしたり変な方向に暴走したりすることも多々あり。そこで今回はいい意味でも悪い意味でも物議を醸した35着のドレスをピックアップ。
ハル・ベリー(2023)
本人は軽快に歩くも、周りは警戒するドレス
誰よりも目立ちたいと思ってしまうのか、レッドカーペッドできわどいドレスを選ぶセレブは少なくない。今年は大女優のハル・ベリーが深すぎるスリットドレスで登場! これでもかと腰骨くらいまでに入ったスリットは、周囲をヒヤヒヤさせてしまうほど。スリットに刺さった二輪のバラでモダンにカバーしているつもり?
クロイ&ハリー(2022年)
際どすぎるスリットに騒然
昨年、授賞式のレッドカーペットに初めて登場した姉妹デュオのクロイ&ハリー。 頑張り過ぎたのか目のやり場に困るほど高露出。クロイ(右)のスリットの深さはオスカー史上一、二を残るのではという声も上がった。ビキニにパレオみたいなハリー(左)のドレスはレッドカーペットよりビーチがふさわしかったかも。
マギー・ギレンホール(2022年)
ドアノブ?と突っ込まれたドレス
2022年、ワーストドレッサーとの呼び声が高かったのはマギー・ギレンホール。3Dのオブジェが縦横に並んだアーティスティックなドレスには視聴者から「ドアノブ?」というツッコミが殺到した。
アンドラ・デイ(2021年)
デザイン要素が大渋滞!
映画『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』で主演女優賞にノミネートされたシンガー&女優のアンドラ・デイ。惜しくも受賞はならなかったけれどオスカー像も霞むくらいキラッキラのドレスで登場。カットアウトあり、スリットあり、しかも素材はシースルーという大胆要素がてんこ盛りでレッドカーペットの話題をさらった。
ビリー・ポーター(2019年)
“マスキュリンでフェミニン”
世間に問題を提起し、いい意味で物議を醸したのがビリー・ポーターのタキシードドレス。ビリーはレポーターにこのドレスで「マスキュリンとフェミニン、そしてその間にあるものについて語る場所が作りたかった」と語っている。
タラジ・P・ヘンソン(2018年)
アームカフの必要性はいかほど
ドラマ「Empire 成功の代償」のタラジ・P・ヘンソン。彼女もカットアウトにシースルー、スリットと大胆要素が盛りだくさんだけれど視聴者を賑わせたのはアームカフ。全体的に露出度高めなのになぜここに足す? という声もちらほら。
アン・ハサウェイ(2013年)
オスカー史に残る“ニップルドレス”
この年アンは映画『レ・ミゼラブル』で助演女優賞を受賞したけれど、視聴者もマスコミもその栄誉はそっちのけで「乳首のラインが出てる?」と大騒ぎ。ちなみにアン、元々は他のドレスを着る予定だったけれど、この映画で共演したアマンダ・サイフリッドがそっくりのドレスを着ることが前日に発覚したことから、急遽これに変更した。翌年アンはあるインタビューでそのときの混乱ぶりを告白。当日の朝届いたドレスを着たアンは「鏡を見て夫に『乳首が立っているように見える?』って聞いた。そうしたら夫は『確かに乳首が立っているように見えるけれど、もうレッドカーペットに行かなくちゃ』って言われたの」。乳首が気になったら遅刻しそうでも対応するべきという教訓を世界中に与えてくれた。
アンジェリーナ・ジョリー(2012年)
Twitterアカウントまで登場
深いスリットと大胆ポーズで注目を集めたアンジェリーナ・ジョリー。すぐに「@AngiesRightLeg」というTwitterアカウントが作られたほど。プレゼンターとしてステージに登場したときにもこのポーズを披露していた。あまりのキメっぷりに一部の視聴者からは「あのアンジーが鏡の前で練習していたとしたらクールじゃない」と残念がる意見も。
マドンナ(2011年)
当時は衝撃だったスケスケドレス
アンダーウェアを付けていないのでは? とファンを騒がせたマドンナ。とはいえ、今見ると地味かも。
シャーリーズ・セロン(2010年)
カップケーキ、ではないよ
レッドカーペットではいつも完璧な姿を披露してくれるシャーリーズ・セロン。でもこの年は賛否両論。バストを悪目立ちさせようとしているようなバラのモチーフが物議を醸した。「カップケーキ?」という意地悪な意見も飛び出した。
ティルダ・スウィントン(2008年)
「ゴミ袋と間違えないで」
攻めたファッションでお馴染みの演技派女優、ティルダ・スウィントン。しかしこのベルベットドレスにはマスコミやファッションブロガーから「ゴミ袋?」という声が上がった。ちなみに日本でも昔はこんなゴミ袋を使っていた。
サリー・カークランド(2007年)
透け感とカラフルマントでダブルパンチ
1988年に映画『アンナ』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされている大御所女優サリー・カークランド。でもこのドレス姿だけ見たらキワモノセレブ。サーカスのテント風のトップスに目が行きがちだけれど、バストの透け具合もなかなか大胆。
ユマ・サーマン(2004年)
狙い通りのワーストドレッサー⁉
ユマ・サーマンも2004年にやらかしている。明らかに浮いたベルトと肩のバンドに「この年のワーストドレッサー」という声が噴出した。ちなみに日本では「……たすき掛け?」という指摘も。とはいえ、これは狙い通りだったという。ユマは後日、「ハリウッドの人たちはスタイリストに詳しくなったから守りに入っている」「みんな同じに見えるし、みんな完璧に着こなしている。そういうときこそ、ワーストドレッサーになるって言わなくちゃいけないの」。いつもはシックなだけに説得力がある。
グウィネス・パルトロウ(2002年)
優等生がパンクガールになったら
バストの透けっぷりで注目を集めたセレブといえばグウィネス・パルトロウ。この約10年後、グウィネスはあるインタビューで「あのドレスは今も好きだけれど、ブラをつけるべきだった」「あんなにメイクをするべきでもなかった。その方が、私の目指したパンクな感じになったはず」と後悔していた。これはこれでパンクだから大丈夫。