忘憂之物

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スクエニ和田社長「最低ですね」と、TBS『みのもんたの朝ズバッ!』に不快感

2010年06月30日 | 過去記事
スクエニ和田社長「最低ですね」と、TBS『みのもんたの朝ズバッ!』に不快感

2010年6月29日23:00から開催された、W杯・日本対パラグアイの試合は、残念ながらPK戦で日本が敗退する結果となった。
とはいえ、ここまで勝ち進んだ事が素晴らしい功績であり、「残念ながら」という表現は適切ではないかもしれない。
遠く南アフリカから帰国する日本代表チームと岡田監督は、胸を張って成田空港に戻ってきてほしいものである。

しかし、マスコミによるW杯の報道に対して不快感を示している人は少なくない。
日本を代表するゲームメーカーのスクウェア・エニックス代表取締役社長の和田洋一氏も、W杯報道に批判的な印象を持っている 人物のひとり。和田社長はTBS『みのもんたの朝ズバッ!』の番組内で番組記者が駒野選手の母親にインタビューをし、 「皆さんに申し訳ない」という言葉を出させたことに対し、「最低ですね。最低」と不快感をあらわにしているのだ。

駒野選手はPK戦にて、唯一、シュートをはずしてしまった選手。つまり駒野選手がシュートをはずしたことにより、日本が
敗退することになったわけだが、サッカーはチーム全員の力が集約されて、その結果、勝敗が決まるスポーツだ。
駒野選手がシュートをはずしたのは事実かもしれないが、その責任は誰にもない。あえて原因を探るならば、
日本代表チーム全体の能力の問題であり、少なくとも駒野選手に責任はひとつもない。

そんな駒野選手に対して焦点を当てたTBS記者は駒野選手の母親にインタビューをし、「皆さんに申し訳ない」という
言葉を出させたのだから、批判が殺到してもおかしくない。コミュニケーションサービス『Twitter』(ツイッター)でもTBSを批判する
声が書き込まれており、今回の和田社長の発言も『Twitter』でされたもの。

一般ユーザーが「朝ズバっ! で駒野選手のお母さんにインタビューして「皆さんに申し訳ない」と言う言葉を引き出し放
映したのは、いかがなものかと思う」と発言をしたところ、それに対して和田社長が「最低ですね。最低。なぜ労わない。
マスコミの質は我々の責任と言われますが、本当に気をつけなければいけませんね」と返答したのである。

TBSは駒野選手の母親にインタビューをし、何を言わせたかったのか? たとえ日本国民が「駒野選手に責任はない」と
思っていたとしても、駒野選手やその家族が責任を感じてしまうのは至極当然のことで、母親にインタビューをしたところで
謝りの言葉が出るのは容易に予想できること。視聴者が「TBSは謝りの言葉を得るために取材した」と感じても
おかしくない流れである。

重ねて言うが、日本代表チームは全体の能力でここまで勝ち進み、全体の能力で力及ばず敗退となった。
ここまで勝ち進んだことが名誉なことであり、何一つ悲しみを抱えることなく帰国してほしいものである。
日本は英雄たちの帰国を待っている。




センスのない冗談で駒野を叩く人はいても、今回のワールドカップにおける日本代表選手を労わない日本人は「見ていない&興味がない」と、あとは「日本が嫌い」しかいない。決勝トーナメントの120分を戦い抜いた日本チームが、惜しくもPKで敗れたことは多くの日本国民が共感できる「悔しさ」であり、世界の国々がチームに分かれて戦う「サッカー」というスポーツを通して「日本国」も意識する貴重な出来事であり、今の日本の社会生活においては希少な経験と言って大過ない。だからこそ、TBSはケチをつけずにおれなかった。日本人が日本を応援するという行為が耐え難く、心の祖国に申し訳が立たないのだろう。とはいえ、日本負けた!まんせー!とはさすがに「まだ」出来ないから、どうにかして負けても誰かを責めるのではなく、あくまでも連帯責任として請け負い「みんなで頑張ったみんなの結果」とする「日本人の美意識」を汚したかった。で、なければ駒野選手の母親にまでマイクを向けない。向ければ「申し訳ありませんでした」ということくらい日本人なら普通にわかる。つまえり、TBSはそのままでいい。


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